日本の大企業丸洗い
機能しない企業統治と秘密主義の日本企業経営は日本固有の経営システム「サラリーマン共同体経営」から生まれました。江戸時代に確立した武士道精神、茶坊主精神が脈々と生き続ける日本企業の「茶坊主経営者」は、中国人や青い目の「サムライ経営者」にグローバル市場で負け続けています。業績の上がらない社長を辞めさせる力のある社外取締役と、日本人の「サムライ経営者」の育成・登用が日本を救います。企業戦士を目指す社会人、学生や半沢直樹を深く理解したい読者にお勧めの1冊です。
「日本の大企業丸洗い」の出版を支援いただいた野田佳彦氏は1993年に国会議員になられてから総理大臣を経験された今も変わらず、幕末に龍馬が唱えた「ニッポン丸洗い」の精神をたぎらせ続ける稀有な政治家です。本書の執筆に際し、「丸洗い」の精神を伝授いただきました。
明治維新から150年以上経った現代の日本に蘇った坂本龍馬ことリョーマ・ゴーストは日本の大企業で続発する様々な不祥事に驚き、その原因を明らかにしようと試みます。また、バブル崩壊後平成の時代に入ってから30年間、日本企業がグローバルな競争に負け続けている理由を楠木教授とともに探ります。リョーマと一緒に日本企業の経営を観察し、不祥事発生の理由や日本企業の競争力低下の原因を考えることで、日本企業に対する理解を格段に深められることでしょう。
<本書の目次より>
はじめに
第1章 リョーマ明日香電設工業に潜入する
第2章 日本人経営者の精神構造
- 明日香電設工業の経営者と【リョーマの目】
- 武士道精神
- 茶坊主精神
- 「サラリーマン共同体経営」
第3章 日本を代表する企業の不祥事と経営不振
- 東芝におけるトップ主導の不正経理
- シャープにおける経営危機と外国人経営者
- 富士フィルムにおけるサムライ経営と不正経理
第4章 日本の閉塞状況を打ち破るサムライ経営者
- 日本のビジネス風土
- 戦略的経営
- サムライ経営者
おわりに
「就活Q&A」のボタンをクリックすると、大学新聞学生記者の質問に対する著者の回答を掲載した新聞記事の抜粋をご覧いただけます。「大企業丸洗い(要旨)」のボタンをクリックすると、数分間で本書のエッセンスをご理解いただけます。